2021年11月18日から施行された改正韓国特許法についてお知らせします。
改正内容: 審査請求料を返還する対象が拡大
特許出願の取下書又は放棄書を提出した場合、最初の拒絶理由通知を受領する前か後かに応じて下記のように改正されます。
1.最初の拒絶理由通知を受領する前
改正前: 先行技術調査機関による先行技術の調査報告書が審査官に報告された後は、特許出願の取下書又は放棄書を提出しても審査請求料の返還対象ではありませんでした。
改正後: 調査報告書が審査官に報告される前か後かにかかわらず、特許出願の取下書又は放棄書を提出した場合は、納付済みの審査請求料が全額返還されます。
(参考:日本)
日本も、最初の拒絶理由通知を受領する前であれば、特許出願を取下げまたは放棄した場合に、審査請求料の返還を申請できます。しかし日本は、審査請求料の返還額が半額になっています。
2.最初の拒絶理由通知を受領後
改正前: 最初の拒絶理由通知の応答期限において、特許出願の取下書又は放棄書を提出しても、審査請求料の返還対象ではありませんでした。
改正後: 最初の拒絶理由の応答期限(期間延長した場合、延長された期限)までに、特許出願の取下書又は放棄書を提出した場合は、納付済みの審査請求料の3分の1が返還されます。
(参考:日本、中国)
日本は、最初の拒絶理由通知を受領した後は、特許出願を取下げまたは放棄しても、審査請求料の返還の対象にはなりません。
中国は、韓国の法改正後に似た規定になっています。中国では、最初の拒絶理由通知の応答期限が満了する前に自発的に取り下げた場合(ただし、応答案が既に提出されているものを除く)は、実体審査手数料の50%の払い戻しを請求することができます。