欧州統一特許についてのお知らせ
《発効》 :欧州統一特許(Unitary Patent)の規則草案が2013年1月20日に承認されました。
《 内容》 :欧州統一特許は、現在の欧州出願(EPC)における新たな選択肢になります。統一特許は、特許権者の要請で選択され、欧州特許庁(EPO)で特許許可された後、25の参加国(現在イタリアとスペインは参加していません)で許可されます。
《手続き》:統一特許は、従前通り英語、ドイツ語、フランス語のいずれかで出願しますが、特許付与後に他の言語への翻訳が不要です。現在も多くの国で翻訳が不要になっていますが、参加国全てにおいて翻訳が不要になります。現在、欧州特許庁で特許許可された場合、各国へ登録の手続きをしかつ年金納付しますが、参加国への登録手続きが不要になり、年金も一括で行われます。情報提供目的のために欧州特許庁で提供される機械翻訳も利用されます。更新料及び手数料は今後決定される予定です。
《 施行日》:欧州統一特許の規則は、2014年1月または欧州統一特許裁判所(Unified Patent Court)に関する協定の実施日のいずれか遅い日から施行されます。欧州統一特許裁判所に関する協定は、欧州各国で必要な訴訟手続きを統一した裁判所で扱うことを目的とする協定です。しかし欧州統一特許裁判所に関する協定は、2014年1月の実施が無理であるとの見解があります。その理由は、ドイツの国内事情によって協定を批准するプロセスに相当な期間要しているからです。また欧州統一特許裁判所がEU憲法違反であると、スペインがECJに訴えを提起する可能性があるからです。