《拒絶理由通知の応答期間の延長に関する法改正(2016年4月1日施行予定)のお知らせ》
○特許出願において拒絶理由通知を受けた際の意見書提出期間
特許出願において拒絶理由通知を受けた場合、下記の手続きにおいて意見書および補正書を提出することができます。②は法改正によって従前と変更された部分、③は法改正によって新たに認められた部分です。
①通知受領後60日以内に意見書等を提出する。
②通知受領後60日以内に延長請求を提出し、60日+2月以内に意見書等を提出する。
(従前、1月の延長のみが認められていました。)
延長請求の理由は不要です。(従前、合理的な理由が必要でした。)
印紙代は2月延長で2,100円です。(従前は、1月延長で2,100円でした。)
③通知受領後60日経過後で、60日+2月以内に延長請求を請求しつつ意見書等を提出する。
(延長請求の理由は不要です。 印紙代は51,000円です。
(従前、通知受領後60日経過後に意見書を提出する機会はありませんでした。)
対象案件:施行日前に拒絶理由を受けていた場合であっても、施行時に拒絶理由を受けてから60日を経過していなければ、上記対応をとることができます。
対象外案件:拒絶査定不服審判請求をした後の拒絶理由通知については従前の対応と同様になります。すなわち①の対応、または②の対応で合理的な理由を付して1月の延長を請求することが可能です。
○商標出願において拒絶理由通知を受けた際の意見書提出期間
商標出願において拒絶理由通知を受けた場合、下記の手続きにおいて意見書および補正書を提出することができます。②は法改正によって従前と変更された部分、③は法改正によって新たに認められた部分です。
①通知受領後40日以内に意見書等を提出する。
②通知受領後40日以内に延長請求を提出し、40日+1月以内に意見書等を提出する。
(従前、住居が外国の者のみが対象でした。)
延長請求の理由は不要です。印紙代は1月延長で2,100円です。
③通知受領後40日経過後で、40日+2月以内に延長請求を請求しつつ意見書等を提出する。 延長請求の理由は不要です。 印紙代は4,200円です。
(従前、通知受領後40日経過後に意見書を提出する機会はありませんでした。)
対象案件:施行日前に拒絶理由を受けていた場合であっても、施行時に拒絶理由を受けてから40日を経過していなければ、上記対応をとることができます。
対象外案件:拒絶査定不服審判請求をした後の拒絶理由通知については従前の対応と同様になります。すなわち①の対応になり、住居が外国の者であれば②の対応も可能です。